メディア学部

School of Media Science 八王子

REC.002 chapter.1「自信をつけるために大事なこと」

2016年10月18日開催

season 5


REC.002 chapter.1
自信をつけるために大事なこと

― 本日の講義は「ライフ」というテーマで、クレイ勇輝先生のこれまで36年の人生をなぞった内容でした。いろいろなことにチャレンジし、挫折も経験され、特に大手企業とのM&A (企業買収)による契約成立の返事を待っていた2014年のクリスマス・イヴのお話は学生たちもどうなるのだろうと、真剣な表情でした。

クレイ勇輝先生(以下クレイと敬称略):2005年にライブハウスを経営したときの7千万円の借金は、自分の歌で返すことができて、ちょっと現実的だったと思うんです。ところが2011年に震災やビーチのルールが変わったことで1億8千万円に膨らんで、このときにある大手企業に相談したところ、M&Aの可能性を年内最後の役員会議にかけるということになって、僕は家のパソコンの前で返事を待っていたんです。そのときは駄目でしたが、もしかしたら、どこかでまた風が変わるかもしれないから、一生懸命やろうと思って諦めないでトライして、M&Aは年が明けてからまとまりました。

― そういったリアルな話を聞いていた学生たちから数多くの質問がありましたが、学生はいかがでしたか?

クレイ:サウジアラビアからの留学生の方から「What is your legacy?」という質問があり、僕はそれを「人生で描きたいもの、残したいものは何か?」と解釈しました。僕は自分が生きてきた証、足跡をちゃんと残したいんです。ですから今日のように自分のことを学生に話すことは、自分のためでもあって、聞いて刺激を受けて、じゃあ自分たちも頑張ってみようと思える学生がいたら本望ですね。興味ある部分が一個でもあればいいなと思いながら話していました。

― 女子学生からの質問で「自信はどうやったらもてるんですか? 私は自信がない」という質問がありましたがいかがでしたか?

クレイ:「私は自信がない」と思っている人は自分ができないことに対して自覚があるから、いい友達やいい先生に恵まれれば成長する可能性があると思います。僕が彼女に伝えたかったのは、自分のペースやリズム、それからジンクスでも何か信じるものを見つけてコツコツやっていけば自ずと自信はついてくるということですね。

― また、その女子学生の質問の中でルーティンを守ることが自信につながると話してくださいましたが、これは凄くヒントになったと思います。

クレイ:僕、ルーティンはきっちりしていますよ。朝8時ごろに起きて、お風呂に入って、そのあとはニュースを見たり何となくフランクに過ごす時間です。それからの仕事は打合せをびっしり詰めて、空き時間があればボクシングジムへ行く。家へ帰ると電話を一切せずデスクワークして、その日のメールを全部返して、プロジェクトごとのフォルダがあるからトレイからそっちに移して(そうすると漏れがない)、全部終えたらお風呂に入って寝るという一日。生活のリズムをコツコツと維持することで精神的な余裕を保ち、こういった毎日のことが自信につながっていくと思います。

― 今日の講義は、学生たちと触れ合いのあるいい雰囲気だったと思います。

クレイ:実は隠れテーマがあって、このことを学生たちは講義のあとで気づくかもしれない。今日の講義で僕は、声のボリュームを小さくしたり大きくしたり、喋るスピードも早くしたり遅くしたり、無駄に間を空けたりして話をしました。人に聞いてもらう喋り方とか人に何か伝えたいときの伝え方を学んで欲しかったんです。

― クレイ先生にとって15歳ぐらい年下の学生はどのように映っていたのでしょうか?

クレイ:普段付き合っている人たちは、自分より一回り上の人たちから年下も多いので、僕は年齢をあんまり意識していない。上からも下からも学ぶものは多いですよ。

chapter.1 「自信をつけるために大事なこと」

クレイ勇輝さん

REC.002 クレイ勇輝
元キマグレン ミュージシャン

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