REC.002 chapter.3「『魅力の伝染』を発信する力とは?」
season 1
REC.002 chapter.3
『魅力の伝染』を発信する力とは?
―講義で『魅力の伝染』のお話をされました。そのきっかけとして、マネジメントの担当者が「面白いんだけど、知っている?」というところから始まるというのは、タレントばかりではなく、雑誌でもレストランでも、いろいろなことに言えますね。
堀:そうですね。
―担当者が、「面白いんだけど、知っている?」と、いい続けるパワーやエネルギーを会社としては、どうやって持続しているのですか?
堀:チャーミングな会社には、チャーミングな人が集まります。そのためには自分がチャーミングでいることですよね。外部の人たちからは「ホリプロへ行くと面白いから、とりあえず行って話をしてみよう」っていう風になりたい。雑談で来た人に、直接は関係ない社員でもタレントの話をしてもいいし、お願いに来ている外部の人に、こちらからお願いしてもいいわけです。
―なるほど、そういった雑談のなかで、「面白いんだけど、知っている?」から『魅力の伝染』が伝わっていくわけですね。
堀:ホリプロに行ったら、面白い話が転がっているというのを続けなければならないし、それを会社のパワーやエネルギーにしていけばいいと思っています。
―さて、ホリプロは、3000円以上の経費は稟議(会社の承認)が必要ということを聞いたことがあるのですが?
堀:そうです。創業者が山あり谷ありのなかで、お金で苦労した時期がありますから、ずっとその恐怖と闘っているといいますか、シビアな会社です。一人のタレントには売り上げの25%以上やらせてはいけないとか、無借金でいこうとか、いろいろの決め事があります。
―やはり大スターが辞めたり引退したりすると、大変なことになるわけですか?
堀:山口百恵さんが引退するとき、ホリプロはつぶれるだろうって週刊誌にも書いてありましたから。当時僕は子どもでしたが、そう思っていましたけど、百恵さんの売り上げは全体の24%位だったのでつぶれなかった。それから、百恵さんのときも堀ちえみが出たり、鈴木保奈美が引退したときもすぐに深田恭子や優香が来たり、なぜかうちは神風が吹くのです。
―今後、どんな会社を目指しておられるのですか?
堀:つぶれないことです(笑)。長く続けていけば必ずいいことがあるし、そのためには変なところにお金をかけて、使いつぶすことだけはしたくない。経営が盤石で多少余裕があるから、ものごとがつくりやすくなりますし、安心材料が多いと、冒険の出来る環境をつくれますよね。
chapter.3 『魅力の伝染』を発信する力とは?
chapter.4 アニメ戦略
REC.002 堀 義貴さん
株式会社ホリプロ 代表取締役社長
一般社団法人日本音楽事業者協会 会長
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- chapter.2 どんな仕事も人付き合いにはかわりはない
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- chapter.4 アニメ戦略
- chapter.5 言葉のセンス