REC.004 chapter.2「気が散らない人を望んでいる」
season 4
REC.004 chapter.2
気が散らない人を望んでいる
― 堀先生にはやる気を起こす、何か特別な方法がありますか?
堀:僕はいつでもネガティブシンキングで、そこから方法を考えながら自分のモチベーションを上げていきます。僕はポジティブシンキングが全然できなくて、最悪のことばかり考えています。上手くいったと思った瞬間にやばいなと思い、売上がいいと思った瞬間には、来年は落ちるというところから考えをスタートする。中途半端な見込みだけで予算を立てないで欲しい、と会社では言っています。全社で共通して認識しているのは、前年より売上を上げることで、他の二次的な要素は一切感知しないことです。プラスしたら上がり、それは還元する、下がったら減る。分かりやすいでしょう、という話を2年くらい前からしています。
― 2015年の採用試験はいかがでしたか?
堀:こういう言い方は嫌ですけど、気が散らない人を望んでいますね。仕事の壁にぶち当たったときに、辞めてしまったら次はもっと辛いと思うんですよ。一度決心したら、最低でも3年間は失敗を恐れずに、どんどん前向きにやって欲しいです。
― 堀先生はどんなルーキーを望んでいますか?
堀:ディズニーは映画業界、音楽業界で幅の広い事業を行っていますが、学生時代を含め、ソニー・ミュージックで経験したすべてを投入しています。無駄だったものは一つもありません。
― 最近読まれた本で良かったものを教えてください。
堀:最近読んだ本を忘れちゃって、同じ本を買っちゃうんです(笑)。歴史モノが一番好きで、『物語ドイツの歴史-ドイツ的とは何か』(阿部謹也著、中公新書)が面白かったけど、『もし、シェイクスピアがスター・ウォーズを書いたら~まこと新たなる希望なり~』(イアン・ドースチャー著、河合祥一郎訳、講談社)を挙げてみます。これはシェイクスピアの訳をやっている、東大の河合先生が真剣に訳した本なんです。スター・ウォーズをシェイクスピア風に書いた作者の本を訳し、ハムレットの台詞をもじったりして、何だかわからないけど、このスター・ウォーズのパロディはドリフターズの「もしもシリーズ」みたいに面白かったですね。
「もし、シェイクスピアがスター・ウォーズを書いたら~まこと新たなる希望なり~」 (著者:イアン・ドースチャー/訳:河合祥一郎/講談社)
― 本日は誠にありがとうございました。
chapter.1 「知識に裏打ちされた意味を見出す」
REC.004 堀義貴さん
(株)ホリプロ代表取締役社長/一般社団法人日本音楽事業者協会会長
- REC.004 chapter 1-2
- chapter.1「知識に裏打ちされた意味を見出す」
- chapter.2 「気が散らない人を望んでいる」