戦略的教育プログラムについて
東京工科大学では、先進的教育に取り組む理工系総合大学の特色を生かした革新的かつ実践的な教育活動の一環として、各学部および学環において「戦略的教育プログラム」を実施しています。これらのプログラムは「①実学教育の推進」「②教育力の強化」「③社会の要請に基づいた教育の推進」に重点を置き、正規カリキュラムの中で展開されるもので、現在、特徴ある11種類のテーマで実施されています。
学部別 戦略的教育プログラム
工学部
AIデジタル設計・新材料活用モノ作り教育プログラム
代表教員
高木茂行
専門分野:パワーエレクトロニクス、エネルギー工学、シミュレーション
実施教員
福島E.文彦、須磨岡淳
再生エネルギーを利用するEV(電気自動車)の製作を通して、3D CADモデルを使ったバーチャルデザインをはじめ、シミュレーションや解析を多用した設計、材料の開発と製品適用など、企業で主流となりつつある「新しい(高度)モノ作り」に対応できる学生を育成することを目的とします。また、工学部3学科の協力により工学的に重要な電気自動車を試作し、学生競技の最高峰である「学生フォーミュラ」に参加して性能評価を受け、設計手法・新素材導入に関する知識やスキルのレベルアップを図ります。
サイエンスコミュニケーター育成支援教育プログラム
代表教員
西尾和之
固体化学、表面科学、材料科学
実施教員
黒川弘章、原賢二、野田 龍介、藤田隆史、
山下 俊(アドバイザー)
科学技術の社会的重要性やそれらを学ぶことの意義・楽しさを効果的に伝達する「サイエンスコミュニケーター」の育成が社会的に求められています。本プログラムは、地域連携・高大接続などの学内外教育活動を通じて、自らが教えることによる学生自身の学びの深化を図るとともに、中高生や一般市民のサイエンスリテラシーの向上をサポートする“科学技術コミュニケーション”の意識を備えた人材を育成することを目的とします。
コンピュータサイエンス学部
産学連携クラウド学修を通じた新しい実学教育プログラム
代表教員
生野壮一郎
専門分野:ハイパフォーマンスコンピューティング
実施教員
青木 輝勝、細野繁、串田高幸、井上亮文、伏見 卓恭、松岡 丈平
このプログラムでは、意欲の高い学生がモチベーションを維持できるよう、授業の枠を超えたチャレンジングな取り組みを実施しています。各教員が自身の専門分野をテーマにした“道場”を開き、学生はその中から興味のあるものを自由に選んで参加することができます。各道場の取り組みで必要となる知識を参加者全員で学んだり、学年・専攻を超えた協働を経験したりと、学生たちが自主的に目標に向けて活動を進め、その成果は実社会へ多様な形でアウトプットしていきます。
メディア学部
デジタル技術を用いた作品制作による統合的なプロジェクト推進能力育成教育プログラム
代表教員
太田高志
専門分野:ユーザーインターフェース、ユーザーエクスペリエンス、マルチディスプレイ、ビジュアリゼーション
実施教員
羽田久一、盛川浩志、加藤邦拓
本プロジェクトでは、デジタル技術(センシング、AI、ウェブ技術、VR、AR、 デジタルファブリケーション、プロジェクションマッピングなど)を利用して、アート、エンターテインメント、サービス、アプリなど、さまざまな作品を制作するプロジェクトに取り組みます。総合的に新しいアイデアを提案、実現する能力やプロジェクトを自力で遂行する力を養い、デジタル技術の応用を進めている幅広い企業で活躍できる人材の育成をめざします。
ハイブリッド授業システムを活用した学生参加型のインクルーシブ教育プログラム
代表教員
吉岡英樹
専門分野:音楽産業、デジタルサイネージ、ICT活用による街づくり
実施教員
寺澤卓也、三上浩司、飯沼瑞穂、藤澤公也
国籍、性別、年齢、障害の有無などに関わらず学習を支援する「インクルーシブ教育」に必要な教材の開発、コンテンツの制作に取り組むプログラムです。メディア学部の研究領域である、映像、インタラクティブ技術、教育システム、AI技術などを用いたハイブリッド授業システムを構築・活用して、学生が多様な受講生を支援するという体験を通じて、ダイバーシティ社会の実現に向けた実践的な専門知識と技術の修得をめざします。
応用生物学部
資格取得支援教育プログラム
代表教員
矢野和義、藤沢 章雄
専門分野(矢野和義):生物工学、分子生物学
専門分野(藤沢 章雄):反応化学、有機化学
実施教員
前田憲寿、西野 智彦、松井徹
応用生物学部の専門性と卒業後の進路に関連する各種資格試験(色彩検定、フードアナリスト、中級バイオ技術者、上級バイオ技術者、危険物取扱者、TOEIC、マイクロソフトオフィススペシャリストなど)の受験を支援することにより、学生の学修意欲の向上をめざします。また、取得した資格・検定結果や、そこに至る過程を就職活動での自己アピールに活用させることにより、学生の就職活動を支援することも目的としています。
医療保健学部
医療XRによる演習・実習教育プログラム 3学科連携共同プロジェクト
代表教員
田仲浩平
専門分野:医療機器安全管理学、臨床工学、医療・教育XR
実施教員
大木正隆、澤田辰徳、笠井亮佑、上條史記、島峰徹也、篠原一彦、浅海くるみ、池田晋平
臨床工学科、看護学科、作業療法学科の3学科連携プロジェクトとして、「学生の発展的かつ効率的な知識・技術の習得」「学生の主体的行動の促進」「オンライン化による環境を選ばない学びの場の提供」を目的に、医療保健学部の演習・実習で活用できるデジタル教材「医療XRシステム」の開発を行います。各専門領域で開発したXRコンテンツの評価結果を開発にフィードバックし、東京工科大独自の医療用デジタル教材をめざします。
リハビリテーション専門職リーダーを育成する研究・研修英語教育プログラム
代表教員
中山孝
専門分野:体幹運動解析、筋骨格系理学療法
実施教員
友利幸之介、齋藤寛樹、大野勘太、忽那俊樹
2021年開設のリハビリテーション学科3専攻の連携により、「専門職リーダーの育成を目的として英語教育を推進する海外研修と研究」に関する実学教育に取り組むプログラムです。専門的な用語、知識、技術および学問体系を英語で学び、考え、コミュニケーションすることの意義を理解したうえで、先端情報の入手と国際交流のために必須の英語力を身につけた、リハビリテーション分野のリーダーとなる人材を育成することをめざします。
デザイン学部
オンライン環境を有効活用した視覚デザイン教育プログラム
代表教員
伊藤英高
専門分野:メディアアート、インタラクティブアート
実施教員
末房志野、中島健太、葛原俊秀、早瀬交宣、田邉雄一、小田敬子、舟山貴士、井藤雄一
新型コロナウイルス感染症の拡大により、遠隔授業の導入が進みましたが、対面での協同作業が必須のデザイン教育の現場には、理想的な仕組みが構築されているとは言えないのが現状です。本プログラムでは、デザイン教育の現場に即したツールや、実際の利用プロセスについて、効果的なプログラムの試行・検証を重ね、単なる「遠隔教育システム」でなく、「新たなデザイン教育」につながる視覚デザイン教育プログラムの開発をめざします。
プロジェクションマッピングを応用した「新しい生活様式」の提案と社会実装のための教育プログラム
代表教員
田村吾郎
専門分野:アートディレクション、空間演出
実施教員
御幸朋寿、小山祐輔
ポストコロナ社会の「新しい生活様式(ニューノーマル)」の提案と実装は社会的急務であり、空間デザイン分野における課題でもあります。本プログラムは、映像技術、通信を活用した新しい空間体験について深く考察するとともに、遠隔会議、キャスティングマニピュレーション、スポーツ・音楽鑑賞など、新たな社会インフラとなりうるコミュニケーションの概念および技術の開発に取り組むことで、教育力の強化につなげることを目的とします。
教養学環
グローバル人材育成教育プログラム
代表教員
楠元洋子
専門分野:英語教授法(TESOL)、内容言語統合型学習(CLIL)、言語プログラム開発・評価
実施教員
勝浦寿美、神谷明美、石塚美佳、A・キャンベル、P・ブロックルバンク
教養学環では、国際的な教養と豊かな人間性の形成をめざす「海外研修プログラム」を開発・実施し、2020年度以前の3年間で217人の学生を海外に送り出す実績を上げました。本プログラムは、ウィズコロナ、ポストコロナにも対応した新しい学びのチャンスとなる海外研修プログラムを拡充すると同時に、世界各地に支店を持つ株式会社HISとオンラインプログラムを共同開発し、学生が多様な世界をより身近に知ることを可能とする機会の提供をめざします。