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学長コラム第9回「東京工科大学のキャリアサポート――就職活動と卒業研究と」

2022年12月23日掲出

 こんにちは、学長の大山です。2022年も残りわずかとなりました。受験生のみなさんにとっては、なかなか気の休まらない冬休みかもしれませんね。どうか自分なりのリラックス方法を見つけて、心身の健康をキープしながら受験勉強を頑張ってください。

 さて、今回は大学に入って、将来をどのように選択していくのかという話をしたいと思います。今、仕事を選ぶことは、非常に大変です。人生100年時代と言われるだけに、一生続けられる仕事は、もしかするとそれほどないのかもしれません。例えば、理工系の場合、時代とともにどんどん技術が変化するため、それに対応する必要があります。その中で新しい分野や興味と出合い、違う仕事を始めるなど、色々なケースが考えられるでしょう。

 大学生が将来の仕事を選ぶときは、やはり自身が大学で学んだことや自分の専門だと言える分野に関わるものを探すことが多いのではないでしょうか。逆にそうした基軸がないと、その後、進み続けるのは難しいように思います。つまり卒業研究で一生懸命取り組んだことが、自分の専門の基軸を1つ、築いた証になるのです。それをベースに、将来の道を広げていくということが主流でした。
 ところが近年は、就職活動が4年生からではなく3年生の半ばくらいから始まるようになってきました。就職活動の時期が早まるということは、卒業研究に取り組む前にエントリーシートを書いたり面接を受けたりしなければなりません。卒業研究や自分の専門の話を面接などで語れないということは、1年生から3年生の就職活動が始まるまでに、どんな経験をし、何を身に付けたかが重要になってきます。そこで学業以外に、例えば、地域での活動に取り組んだり海外に出てみたり、色々な経験を積んでおくことが求められるわけです。それにより視野が広がり、自分の専門の活かし方にも良い影響を与えることにもなります。本学では地域活動に携われる「サービスラーニング」(八王子キャンパスの学部のみ)や海外研修プログラムなども用意していますので、学生にはそういったプログラムをうまく活用してもらいたいですね。

 また、就職支援としては、1年生からアドバイザー制を取り入れています。教員一人と学生10人ほどがクラスのような形をつくり、その教員が3年生の前期までクラスの学生の様々な相談に応じるのです。1年生の前期にはそのクラスで週1回は集まり、色々な話をします。例えば、大学の学びとはどういうものかという学修や教育のほか、学生生活について話すなど、コミュニケーションの練習的な面もあります。また、2年生からは就職講座が始まります。就職講座では自身のキャリアをどう考えるかといったことや企業調査の方法、就職活動の基本知識を学び、3年生からのインターンシップに向けての自己分析や筆記試験対策を実施しています。3年生になるとキャリア系の授業が始まり、業界研究、インターンシップやコーオプ実習を経て、いよいよ就職活動のスタートです。学生は教員によるサポートはもちろん、キャリアコーオプセンター(八王子キャンパス)/キャリアサポートセンター(蒲田キャンパス)での個別のアドバイスも受けられるようになっています。また、本学には「キャリアガイドブック」という就職活動のための冊子があり、3年生の始めに配布されます。本学の歴史や就職活動の大まかな進行スケジュール、面接時に聞かれたことや自分で調べたことなどをメモできるページがあり、就職活動のことが詳しくまとめられている便利な一冊です。

 このように本学では、学生が自身の将来を見据えたキャリアプランが描けるように、様々な形でサポート体制を充実させています。今後もこうした就職活動への支援はもとより、卒業研究という大学での集大成に学生が全力を尽くせるよう環境を整えていきます。