メディア学部　新入生の皆さんへ

～批判的思考を鍛えるチャンス～

ご入学おめでとうございます。新型コロナウイルスの感染拡大のため授業開始が遅れています。健康に留意し、ご自身だけでなく、特に高齢のご家族がいらっしゃる方はくれぐれもご注意ください。

マスメディアやネットでは連日新型コロナウイルスのニュースが流れています。大学での勉強に必要な批判的思考（critical thinking）を鍛える絶好の機会です。

高校までは教科書や授業で習ったことは完全に正しいという前提でした。その前提が染みついているかもしれません。しかし、大学で学修する際には批判的に考えることが求められます。

否定から入ることではありません。概念や知識を無批判に正しいとして憶えこむのではなく、「なぜ」を一段も二段も深いレベルで論理的に考えた上で理解することです。浅いレベルで思考停止しないことです（今ここでもなぜ思考停止しないことが大事か考えてみましょう）。

一方、無批判で正しいと設定される約束事があります。それは言葉の定義です。定義が曖昧だと、その上に展開される論理は脆弱で信頼のないものになります。人によって解釈や結論が違ってしまいます。大学の勉強では言葉の定義を大切にします。その先で論理的に考えるのに必須だからです。

新型コロナウイルス情報でも、言葉の定義に注意してみましょう。「感染者数」や「事業規模」などの定義を知ることは批判的思考の恰好の訓練になります。

今回の自粛期間でのお薦めについてはメディア学部ブログでも言及しました。ぜひ参照してください。

メディア学部長　柿本正憲