2017年コンピュータサイエンス学部長メッセージ
「コンピュータサイエンスを目指す意味とは-頑張れ、受験生!」亀田 弘之
人間を凌駕する人工知能、例えば、「鉄腕アトム」は、いつ本当に出現するのでしょうか? 漫画の中の設定では、鉄腕アトムの誕生日は2003年4月7日でした。一方、映画『Back to the Future Part2』では2015年の世界が描かれています。この映画で描かれた2015年の世界のシーンを見ると、人間の想像力って素晴らしいなぁ、と驚くのではないでしょうか。まだの人は是非ここの動画を見てください。
人は思うことで、想像することでその夢を現実のものとすることができます。
ジュール・ヴェルヌは「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる(That people imagine, it is sure people can be realized.)」とまで言い切っています。皆さんはどう思われますか?
それでは皆さん、4月からの新しい自分を想像して見てください。難しいかもしれませんが、5年後の自分、10年後の自分、20年後の自分もそれぞれ想像して見てください。皆さんとしては、自分自身どうなっていたいですか?
鉄腕アトムを実現することに熱意を注いでいる研究者は、5年後、10年後、20年後を夢に見ながら、研究・開発を行っています。是非見習いましょう。
さて、東京工科大学コンピュータサイエンス学部も夢を持っています。実学主義の理念のもと、世界に貢献することのできる世界一の学部になることです。その目標実現に向け、平成27年12月には「医療IoTプロジェクト」を立ち上げ、さらに、平成28年冬には学部をあげ集中的に人工知能研究を行うために、「先進人工知能」プロジェクトが始動しています。そして、驚くことなかれ、これらのプロジェクトからはすでに目覚ましい研究成果が出始めています。
例えば、
・小型モーションキャプチャの開発と医療現場へ適用
・人工知能技術を適用する先進的人工分娩支援システムの研究(医療保健学部、福岡大学病院との共同研究)
・仮想現実技術を用いるヒトの脳機能解明に関する研究(亜細亜大学、国立病院機構 東京医療センター等との共同研究)
・認知リハビリテーション用ゲームソフトウェアの研究・開発(帝京大学病院等との共同研究)
などの研究が順次進行中です。
さらに、研究そのものではありませんが、医療IoTプロジェクトを円滑に推進・普及するための社会的・技術的環境を整備するために、「実践IoTラボ」コンソーシアムを私が代表となり平成28年12月に立ち上げました。人材育成を意図したものであり、SNSのSlackを活用して、異分野間の人的交流やIoT関連技術情報の流通するオープンな広場となることを目指しています。国立・私立のいくつかの大学、日本工学院専門学校、日本工学院八王子専門学校、日本PTC、日本オラクルなど、参加者は拡大中です。
このような学内外の準備状況を前提とし、平成29年度からは新たな授業を立ち上げる予定です。その代表的なものが「戦略的教育プログラム」に選定された授業「産学連携による先進的PBL教育プログラム」です。もちろん、その他の授業(特に、プロジェクト実習)も一段階グレードアップするべく準備を進めています。どんな授業が展開されるのか、楽しみにしておいてください。
以上のように、東京工科大学コンピュータサイエンス学部は、世界的にも特徴あるワンランク上の学部を目指しており、その全貌が少しずつ明らかになってきています。後は実現するだけ。先生たちはワクワク感を持って、夢へ向けて邁進中です。
皆さん。皆さんの夢・目標は何ですか? 不完全でもいいので言葉にしてみてください。人工知能ロボットの開発ですか? ゲームクリエーターですか? スーパープログラマですか? オープンソースソフトウェア開発ですか? セキュリティエンジニアですか? システムズエンジニアですか? それとも、...。 夢は皆さん自身のものです。自由に思い描いてください。そして、その夢を現実のものとするために、行動目標・達成目標を立ててください。その目標を達成するために「今何をするべきか」に気づいてください。
さあ、平成29年が始まりました。この年が皆さんにとって記念となる一年となるよう、悔いのない一年となるように今すぐ行動を起こしましょう。
ことわざ「三日会わざれば、刮目して待つべし」の精神を心に刻み、無理・無駄・ムラのない生活してください。
最後に一言。『人は努力する限り悩むものである(Es irrt der Mensch, solang er strebt.)』。皆さん、ともに夢を持ち夢に向かい進んでいきましょう!
(参考) 東京工科大学コンピュータサイエンス学部に興味ある皆さんのための動画集
1. 学部紹介
・ 学部・コース紹介
・ 教育の特徴
2. 研究紹介
・ 感情を考慮した人工無脳の開発
・ 短時間で集中力を高めるパターンの研究
・ 不完全情報ゲームにおける駆け引き支援ソフトの開発
・ 認知リハビリテーション開発プロジェクト
・ 光ファイバを用いた睡眠時無呼吸センサ
・ スマートフォン同士でネットワークを構築する技術の研究
・ 歩きスマホの危険性についての研究
・ 手持ちプロジェクタを用いた次世代ゲームインタフェース
3. 講義・実験等の紹介
・ プログラミング実験(1年生科目)
・ コンピュータサイエンス基礎実験(2年生科目)
・ 新たな学びの仕組み「反転授業」(2年次科目)
・ プロジェクト実習「ビジネスセンスを持ったITエンジニアの育成」
・ プロジェクト実習「コンピュータインタラクション制作」
以上
■コンピュータサイエンス学部WEB
https://www.teu.ac.jp/gakubu/cs/index.html