2014年医療保健学部長メッセージ
「人にやさしい、自立した医療人を育てます」 柳澤 信夫
受験生の皆さん、こんにちは、医療保健学部長の柳澤です。
先進文明国の中で、もっとも急速に高齢化が進みながら、世界一の長寿、しかも健康長寿(健康で長生きすること)を誇るわが国で、人々の健康に直接貢献できる医療職は最もやりがいのある職業です。
高齢者が増加し、高度先進医療が発達し、国民皆保険の制度によって、誰でも最善の医療を受け、長寿を全うできるわが国では、今多くの職種の医療人が求められています。
病院から在宅医療まで独立して仕事をする機会がふえている看護師、生活習慣病をはじめ、学校や地域、勤労者の職場で予防活動を行う保健師、高度な医療器械の操作を行う臨床工学技士、心電図や脳波、超音波や血液、病理まで幅広い身体の検査を行う臨床検査技師、病気やけがの回復をサポートし、さらにスポーツ医学の領域にも活躍の場を拡げている理学療法士、心や身体に障害のある子供から高齢者までの人々に対して、様々なサポート器具やロボットなどを用いる教育や訓練によって日常生活の自立や社会復帰を実現するために働く作業療法士、これらの職種を希望する学生諸君を教育し、国家資格を得て社会に送り出すのが医療保健学部の使命です。
今医療職に求められているのは、自分で判断して行動し(自立)、他の職種の人達と協同してチーム医療を行う(協働)、電子カルテやコンピュータに強い(ICT)能力です。東京工科大学では、多くの病院や保健施設と協力して行う専門教育に加えて、コンピュータサイエンス学部、応用生物学部、デザイン学部、メディア学部と協力して、基礎やリベラルアーツを楽しく、わかり易く学修する体制を作っています。
大学教育は、学生と先生がお互いに努力する双方向性が大切です。学生諸君の絶えざる向上心と、1日2時間以上勉強する学習習慣によって、長い階段を一段づつのぼるように医療の大学教育は行われ、学生諸君が成長していきます。医療職は、学生時代は先生、卒業してからは先輩、患者さん、他の職域の先生たちから学びながら、経験を重ねて成長していく、”一生勉強”が大切な職種です。
150年前、政府の大きな支持のもとにイギリスの医療を発展させたフローレンス・ナイチンゲールも、「病人を預かるには、使命感を持ち続けることができ、絶えず進歩し続ける努力のできる人間でなければならないのです」と云っています。
学ぶ内容は多くて大変ですが、勉強そのものの内容は決して理解できない難しいものではありません。先生が一人一人の学生の面倒をみてくれるアドバイザー制度があり、安心して勉強に打ち込めます。
また医療職には”ひとを愛するこころ(博愛精神)”が大切です。そのためには心豊かで楽しい学生生活を送りましょう。様々なクラブ活動、学園祭、海外研修なども準備されています。
是非一生の天職として医療職を志望する、意欲のある学生諸君をお待ちしています。