1SDGsに対応した取り組み
1.SDGs 国連持続可能な開発目標って何?
持続可能な開発目標SDGsは、国連によって採択された環境、経済、社会における17項目の課題に対する、持続可能な社会を実現するためのグローバルなゴールです。気候変動や環境破壊、貧困や差別、人権侵害など、21世紀に入ってから人類が直面する課題は、一国の力では解決できないものになりました。さらに、これらの課題は発展途上国だけでなく、先進国の課題でもあります。
課題の解決には、国連機関、非営利団体や、企業、更には教育や研究機関の連携がますます、重要になってきています。更に、17項目はすべて、一つ一つが独立して存在しているのではなく関連し合っているため、横断的、学際的な問題解決の方法が求められています。東京工科大学メディア学部メディア社会コースでは地域や、外部組織との連携を行いながら研究を行っています。
国際連合広報センター SDGsについて
http://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/2.東京工科大学メディア学部でSDGs?
東京工科大学メディア学部では、サステナブル社会の実現に向けた実学教育を行ってきました。東京工科大学ではSDGsに関連した研究もさまざまな形で行っています。その中でも特に、メディア社会コースでは発展するデジタルメディアを活用し、どのように教育や、地域、国際貢献に役立てるかといった課題に関する研究を進めています。
マーシャル・マクルーハンの有名な言葉に“メディアはメッセージ”というものがあります。
これはメディアとは媒体であり、情報伝達の内容が一般的には注目されがちだが、メディア形態そのものがある種のメッセージであるという意味です。まさに、メディア技術は我々の社会基盤を形作っています。どのように新しいメディアをSDGsの17項目の課題に活用していくかは重要な研究テーマです。
世界のさまざまな問題を解決するために、メディアに何ができるのか一緒に考えよう!
https://www.teu.ac.jp/topics/2013.html?id=2343.誰一人取り残さない“No One Left Behind”
SDGsの重要な、理念の一つに“誰一人取り残さない”ということが取り入れられています。貧困や飢餓に苦しむ人々や、障害を抱える人々、環境破壊によって絶滅に追いやられる動物や植物、質の高い教育を受けられない人々、消えゆく伝統的な文化や言語、そしてそれを担う人々、これらを守るということは、一つしかない大切な地球を生きる人々や生き物の未来について真剣に考えるということです。“No One Left Behind”それは、我々が心を馳せるべき理念であり、地球に生きる我々が真剣に取り組むべき課題なのです。そのために、メディアは重要な役割を果たすことができます。
ICTやデジタルコンテンツを活用した、21世紀型の新たな教育システムを開拓したい!
https://www.teu.ac.jp/topics/2016.html?id=31持続可能な社会を実現するためのアイデアやビジネス、仕組みなど生み出すソーシャル・デザイナーを目指そう!
https://www.teu.ac.jp/gakubu/2017.html?id=217SDGsゲーム体験教育レポート
https://www.teu.ac.jp/gakubu/media/sdgs/index.html問題発見スキル 基礎演習Ⅱ
SDGsは人間、地球の繁栄のための行動計画として17の目標と169のターゲットを掲げています。
そのSDGs全般について学びます。
■この基礎演習は2年次の必須科目です。30名程度毎の小クラスで行う参加型の授業です。問題発見解決スキルをSDGs持続可能な開発目標などグローバルな課題を通じて学びます。さまざまな社会課題について国内外の事例を中心に統計学や、デジタル地図を使って分析、議論し国際教養を身に着けることを目標としています。
国際教育開発プロジェクト
オンライン英会話学校 Waku WorK English
SDGsターゲット
1.2 2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、すべての年齢の男性、女性、子どもの割合を半減させる。
4.a 子ども、障害及びジェンダーに配慮した教育施設を構築・改良し、すべての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。
■フィリピンセブ島の孤児院出身の若者を雇用する社会起業Waku WorK Englishとのコラボレーションを行った。
ソーシャル・ビジネス向けのPVを制作。Waku WorK Englishテーマソング制作と孤児院でのPV撮影を実現した。更にメディア学部指導の教育ワークショップを現地の孤児院で開催した。
ビーコンを使って
“山車”の歴史をスマートフォンに提供
SDGsターゲット
11.4 世界の文化遺産及び自然遺産の保護・保全の努力を強化する。
17.17 さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する。
■「八王子まつり」に参加する山車19台にビーコン端末を設置し、近づくだけでそれぞれの歴史などの情報をスマートフォンから知ることができるサービスを試験的に実施した。江戸時代から続く関東有数の山車祭りといわれる同祭の「山車」には、それぞれさまざまな歴史的背景がある。本サービスでは、専用のアプリをスマートフォンにダウンロードし、山車の半径約30mのエリアに近づくと、ビーコン端末から自動的に情報を配信する。目の前にある山車の情報がリアルタイムに表示されるため、祭りに馴染みの少ない若年層や観光客なども手軽に歴史を知ることができる。
視線特性分析による
算数困難ろう児へのICT学習支援
SDGsターゲット
4.a 子ども、障害及びジェンダーに配慮した教育施設を構築・改良し、すべての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。
10.2 2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、すべての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。
■算数困難(算数障がい)の一要因として,形式的な数式処理から文脈理解を伴う立式計算処理への移行での躓きが指摘されています。小学低学年の算数文章問題にその端緒があるといわれていますが,この文章問題に取り組む際の基本手続きは「問題の解釈」→「立式」→「解の算出」です。したがって,聴覚障がい児には,もとより困難をきたす読解などの言語処理に,数理解や推論・計算などの非言語処理が伴うため,文章問題は一層難しく感じられる傾向があると考えられています。この研究では,アイトラッキング機器を用いて対象児の視線特性データ(注視箇所や視線遷移)を分析し,それを踏まえた上での多様なICT学習支援を推進しています。